子供は本当に親を選んで生まれてくるのか?児童養護施設の女の子と出会って子育てなど色々考えさせられた。
児童養護施設の子供との出会い
私は仕事柄、自社所有の土地や建物を見に行ったりしています。
今日は以前当社で購入した物件で、これから解体するという物件をたまたま見に行っ他時の話です。
この物件は、10年以上も前から人が住んでいなくて空家なのですが、建物の敷地に入った時に、近くで遊んでいた小学3年生くらいの可愛らしい女の子が、「おじさん、ここ誰も住んでないよ。何してるの?」と言って声をかけてきました。
近くにお婆さんもいて、お婆さんも同じ事を聞いて来ましたので、これから解体すること、立て替えをして分譲住宅として販売する予定であることを説明しました。
女の子も一緒に話を聞いていたので、お婆さんとそのお孫さんかなと思って話をしていたのですが、お婆さんが女の子を置いて去って行くので、おいおい、女の子も一緒に連れて行かないとだめだよ・・・。と思っていたところ、女の子が更に質問をしてきました。
「新しいお家が出来るの?どんなお家?いつ頃の出来るの?」
私は、女の子に分かるように説明しました。
女の子もキレイな家が出来るから楽しみだねとニコニコ話を聞いていました。
その女の子は名前を教えてくれました。
そして「3歳からボランティアの先生のところに住んでいるの。」と話をしてくれました。
実はこの物件の近くに児童養護施設があり、その女の子はそこに住んでいる子だということがわかりました。
とても明るく無邪気で、元気な女の子は、少し高いところに上っては、少し危ない仕草を見せてこんなことも出来るんだよ。と見せてくれたり、学校が楽しいこと、施設の先生が優しいこと、施設のお兄さんやお姉さんが優しくしてくれること、この近くに友達が沢山いて、これから友達と遊ぶことを楽しげに話をしてくれました。
どんな事情だか分かりませんが、訳があって親元から離れ、その児童養護施設で暮らしている女の子。
私に無邪気に話す天真爛漫でかわいいその女の子を目の前に、何故か目が潤んできてしまいました。
もちろんその子は、今は楽しく過ごしているからこそ、明るい表情で楽しそうに話してくれるんだろうと思いますが、そこまでに至るケースを想像した時に、私も同じくらいの娘を持つ父親ですので、なんとなく娘のことを思い出し、3歳くらいからそんな施設で暮らさなければいけない環境や、その子の気持ちを考えると、目頭が熱くなってしまうのでした。
児童虐待などいたたまれないニュース
もちろんその女の子の事情はわかりませんし、今は幸せに生活出来ているのならいいのですが、それでも児童虐待というニュースを見聞きするたびに、心がいたたまれないような気持ちになります。
同じ親の立場としてニュースを見ていると、虐待で亡くなった子供の写真や動画が流れてくると、何故何も悪くないこの子がと思うと、本当に悲しくなりますし、虐待したその子の両親に怒りを感じます。
子供は親を選んで生まれてくる。
娘が小さい頃に、妻と私は娘に「なんでパパとママのところに来たの?」と聞いたことがありました。
娘は、「パパとママが優しそうだったから。」と答えてくれたことに、よくも妻と私のところに来てくれたと、嬉しくちょこっとウルウルしたことがありました。
世の中には、「親を選んで生まれてくる」という説と「子供は親を選べない」説の2通りあり、関連する書籍なども出ているようです。
いずれにしても、縁があって自分たちのところに生まれてきてくれた子供です。
私たちが望んで来てくれた子なので、幸せにしてあげたいと心底思います。
虐待した親は、よく生まなきゃよかったとか、望んでいなかった、邪魔になったなどという言い訳をします。
生まれてきた子供にも幸せに生きる権利があります。
自分のことばかりでなく、その子のためになる方法を探って見て下さい。
親は子供に「親」にして貰った
子供が出来たことで、初めて親は親になれるということを聞いたことがあります。
楽しいこと、苦しいこと、つらいこと、子供が出来たことで考えもしなかった事がたくさんあります。
これが親としての経験であり、子供に親にしてもらっているということなんだと思います。
たくさんの忍耐が必要なことは多々ありますし、子供を叱りながら、同時に自分にもそれを言っていることや、自分も出来ていないこともたくさんあります。
育てられていることで、それ以上に子供から感動や喜びなどを日常的に経験をさせて貰っています。
日々、子供に教えられることが沢山あり、最近では、逆に子供に叱られてしまうこともあったりします。
女の子だからなのか、けっこう生意気のところもあるんですよね!
これから大きくなる事で、妻と娘二人に叱られることもあるかも知れません。
いつかは、私たちから巣立って行ってしまうのでしょう。
寂しいですが・・・。
出来ればパパの側にいて欲しいんですけど。(ムリかな?)
これからも親として、精一杯に娘と一緒に歩んで行きたいなと思います。